転職して年収アップを図りたいと考えていても、十分な貯蓄がなく現職を辞めることが出来ない・・・という問題を抱える人も多いのではないでしょうか?
今回はお金と退職の問題を、いくら貯金あれば退職しても大丈夫なのかについて解説していきます!
どれぐらいの給料が必要か?

給料はいくらぐらいあれば生活していけるのか?
私たちは実際にいくら給料をもらえれば、生活していけるのでしょうか?
総務省の統計局が出している家計調査報告(2018年1月分)によると、消費支出(2人以上の世帯)は1世帯当たり289,703円/月となっています。また単身世帯のデータ(2017年10月~12月)を見ると消費支出は1世帯当たり181,436円/月となっています。つまり、2人以上世帯の場合は平均で30万円/月、1人暮らしの場合は20万円/月ほどあれば、平均的な生活ができるといえます。
また、マイナビ学生の窓口フレッシャーズが調査した「どんなに楽しくても……最低限これくらいほしいという給料はいくら?」というアンケートで、最多は年収300万円が「生活できるギリ」だと感じている人が多いようです。
個々のライフスタイルの違いや地域差もあるとは思いますが、月収20万円×12ヵ月+賞与でだいたい年収300万円ほどになれば、どうにか生活ができるレベルといえるでしょう。
給料が理由で辞めたいが、貯金がなくて退職できない?
統計データをベースに考えて給料に不満があって退職を検討している人は多いのではないかと思います。しかし実際には今の職場に在籍しながら転職活動するのが難しく、退職をしてからではないと転職活動できないのに、貯金がないから退職できない……という身動きが取れない状況にいる人も数多く存在しています。このような人たちは、一体どうすれば退職することが出来るのでしょうか?
これだけあれば安心!退職しても大丈夫な貯金額について

どのくらい貯金額があれば退職しても大丈夫なのか?
通常、転職活動は2~3ヵ月ほどで終える方が一般的です。ここでは余裕をもって、20代独身の方が約半年間生活するのにどのくらいお金があれば大丈夫かを試算していきます。
20代独身の約半年間の生活費について
毎月の固定費で見ていくと、まず大きい支出が家賃です。不動産・住宅サイト SUUMO(スーモ)の「20代社会人シングル男女の一人暮らしデータ2017」によれば、1ヵ月の家賃が5万~6万円台が約半数近くを占める結果となっています。独身といえど、月に6万円も出費があるのはかなり大きな出費だといえますね。
次に水道光熱費です。マイナビ学生の窓口フレッシャーズが500人を対象にした調査結果によると、基本使用料なども含めて、1ヵ月の水道光熱費の平均は9817円くらいとなるようです。ここでも約1万円くらいは出費が出てしまうことになります。
続いて通信費。2017年3月にMMD研究所が発表した調査結果では、1ヵ月あたりの携帯月額料金はスマートフォンユーザーで平均7,876円、格安SIMユーザーは平均2,957円、フィーチャーフォンユーザーは3,071円となっています。格安SIMを使っている場合は3,000円ほどとかなり安いですが、大手キャリアを利用している場合は8,000円と倍以上の差があるようです。
続いて、食費です。農林中央金庫が2014年に実施している「第2回 現代の独身20代の食生活・食の安全への意識調査」によると、20代の独身男女の1ヵ月あたりの食費は平均31,876円だそうです。
食費はたくさん食べる人、そうでない人や自炊・外食などによっても金額に大きく差が出るため、自分の食費がいくらかかっているか見直して考えてみたほうが良さそうですね。
残るは衣服や交際費ですが、それぞれ月に1万円程度という結果が統計局家計調査で出ています。
こちらをベースに計算すると・・・
1ヵ月あたり130,000円の生活費 × 6か月 = 780,000円/年
の貯蓄があれば、約半年間生活費は担保できるといえます!
20代独身の約半年間の税金・保険料について
日々出ていく支出で忘れてはならないのが、税金・保険料です!
以外と認識されていないケースが多いですが、生活費同様に結構な金額になりますので、こちらもみていきましょう!
まず住民税ですが、地方自治体による行政サービスを行うための資金となる税金です。一定額以上の収入がある人から、その額に応じて税負担させるという特徴があります。個人の住民税額は、毎年1月1日~12月31日までの収入や所得控除などをもとに税額が計算され、翌年税金を納めることになります。従って、退職するタイミングによっては仕事をしていない期間で住民税の徴収が発生する可能性があります。
次に国民年金ですが、こちらは一律で金額が決まっています。毎年厚生労働省が発表するのですが、平成30年度(平成30年4月~平成31年3月)については月額16,340円と発表されています。
最後に国民健康保険です。厚生労働省が出している「平成29年度 国民健康保険料 目安表」を見ると、年収300万円の1人世帯で年額240,069円、月額に換算すると20,006円となっています。
これはあくまでも目安なので、個人の所得金額や住んでいる地域によっても差があるため、確認が必要となります。
ちなみに、健康保険は退職前の会社の保険を任意継続することができる「任意継続被保険者制度」というものがあります。会社の保険は在籍している間にしか加入できないものですが、希望すれば向こう2年間に限り加入状態を継続することができる制度です。
この制度では保険料に上限額があるため、標準報酬月額が28万円以上の人なら保険料が安くなるようになっています。退職時はご自分のケースをよく確かめて適切な保険に加入することで、少し保険料がお得になります。
また年金に関しては厚生年金の継続制度は存在しないので、国民年金への加入を忘れないようにしましょう。
こちらをベースに計算すると・・・
1ヵ月あたり46,346円の税金・保険料 × 6ヵ月 = 520,152円
の貯蓄があれば、約半年間の税金・保険料は担保できるといえます!
生活費+税金・保険料の合計
20代独身1人暮らしの年収300万円の方で試算した結果、生活費+税金・保険料=約130万円ほど必要だということがわかりました。
金額だけ見ると非常に大きな金額ですよね。退職をしたのちに転職活動を検討している人は、今回の計算を参考に自分にはいくら貯金があれば大丈夫なのか計算する際に役立てもらえると嬉しいです!
収入を増やしながら退職!現職中の人が収入を増やす方法3選

先述の内容でもご理解いただけたかと思いますが、ある程度まとまった金額の貯金を確保した上で退職しないと、生活が出来ない!なんてことにもなり兼ねません。では、現職を続けながら収入を増やすにはどのような方法があるでしょうか?ここでは現職中の人が収入を増やす方法3選についてご紹介します!
固定費を削減する
基本中の基本になりますが、まずは日々の生活費などを徹底的に見直すことからはじめましょう!
直ぐに見直せる項目は以下です!
- 携帯代:格安SIMの携帯に切り替える
- 電気代:新電力に切り替える
- ガス代:格安系の業者に切り替える
- クレジットカード:年会費無料の会社に切り替える
- 生命保険:独身なら不要な場合もあるのでプランやサービスを再検討する
クラウドソーシングなどで副業をする
所属している会社の規定で副業が禁止されていなければ、副業で収入を増やすことも一つの手段です。クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングでデータ入力や簡単な記事執筆の仕事があります。未経験者や初心者向けの案件も多いので、自分ができそうな仕事を見つけて空いている時間で副収入を得ていくことをお勧めします!
断捨離と並行して不用品を売ってみる
家に不用品が眠っていたりはしませんか? 買ったけど読んでいない本や着ていない服があれば、売ってお金にしてしまいましょう。
本であればブックオフで買い取りサービスをしているのは有名ですが、他にも買取王子などはネットで買い取りを依頼して配送用段ボールも自宅まで持ってきてくれるので便利です。
洋服もリサイクルショップでの買い取りやフクロウ、ブランディアなど複数買取のサービスがあるので、利用してみましょう。
またその他要らない雑貨などもメルカリなどで必要な人に売れば、高値で売れることもあります。不要なものは徹底的に整理して少しでも転職活動資金にあてれるよう工面しましょう!
手に職をつける職業5選!おすすめな仕事や必要なスキルをご紹介!
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回は、退職時に安心できる貯金額について解説させていただきました!
実際に具体的な金額で試算してみると、貯金がないと仕事をいきなり辞めるのは厳しそうだなということがおわかりいただけたのではないかと思います!
ここに載せたのはあくまでも一例なので、自分にはどのくらい貯金が必要かはきちんと計算してから退職の計画をしましょう。
また、副業やフリーランスで活躍されている方が多いエンジニアを目指している方は、こちらの記事も参考にしていただけると嬉しいです!
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