エンジニア目指すなら知っておきたい システムの開発手法 4選

IT企業においてシステム開発は、適当に開発を進めていくわけではなく、特定の開発手法を基に進めていくことがほとんどです。企業によって採用されている開発手法は異なりますし、案件ごとに開発手法が変わることもあります。これからエンジニアを目指して勉強を始める方や新しいIT企業への転職を考えている方は、IT企業のシステム開発の手法について、あらかじめ理解しておくことが重要になります。

今回は、エンジニア開発手法のなかで主流といえるもの5つ取り上げて、その特徴や工程の違い、メリット・デメリットを詳しく解説します。

今回解説する開発手法は以下の5つです。

  • ウォーターフォール開発
  • アジャイル開発
  • スパイラル開発
  • プロトタイピング開発

これらの開発手法のメリットデメリットを解説していきます。

ウォーターフォール開発

ウォーターフォール開発は、数ある開発手法の中でもっともポピュラーな開発手法のひとつで、エンジニアのシステム開発の現場で採用されている手法のひとつです。開発工程が事前に細かくに決目られており、その開発工程に沿ってひとつひとつ手順通りに作業を進めていきます。この開発手法の最大の特徴は、ひとつの開発工程を経たら、その工程には二度と戻ることはないことです。ウォーターホールとは「滝」を意味しており、上から下に水は流れ落ちますが、下から上に戻ることはないのと同じように水が上流工程から下流工程へ水が流れるように順を追って作業をする手法です。そのため後戻りができない開発手法になっています。

後戻りができないことから、組み込みソフトウェアや通信システムのように、仕様変更を考慮しないシステムの開発には向いると言えます。

開発の工程は企業によって違いがありますが、

  1. 1. 企画
  2. 2. 基本設計
  3. 3. 詳細設計
  4. 4. 開発(プログラミング作業)
  5. 5. テスト
  6. 6. リリース(納品)

上記のような工程を設定して、開発を進めることが多いです。

メリット

開発工程が明確なので、開発のスケジュールを正確に立てることができ、作業の進捗状況も確認しやすいことがメリットとして挙げられます。またスケージュール管理しやすいことから、開発にかかるコストや必要な人員の数も把握しやすくなっているのもメリットです。ウォーターフォール開発は極めて計画的な開発になるので、予算の見積もり、エンジニアの配置など、事前の準備や計画を明確かつスムーズに進めていくことが可能です。

デメリット

ウォーターフォール開発のデメリットとしては、後戻りのできない開発手法であるため、あとで修正や仕様変更が必要になった場合、時間がかかってしまうことが挙げられます。また、基本的に後戻りしないことを前提にしている手法なので、各工程の作業で常にミスがないかを完璧に確認する必要があります。ひとつでもミスが見つかった場合は、前の工程から見直しが入ります。ミスが見つかった段階が後ろの段階であるほど、一つ一つ前の工程に戻る必要があるので時間・コストのロスが大きくなります。また、基本的にシステムの完成形が実際に動き出すのは工程の最終段階です。途中の段階で完成形が目に見える形で出てこないということもデメリットだと言えます。

アジャイル開発  

アジャイル開発はクライアントの要望を可能な限り、素早く提供する開発手法です。アジャイル開発の大きな特徴は、開発工程が機能単位で分かれていることです。ウォーターフォール開発の場合は、プロジェクト全体の開発工程が綿密に決められており、段階的に作業を進めていくのが特徴でした。これに対し、アジャイル開発では実装したい機能ごとに開発工程を何度も繰り返し行う手法です。機能ごとの小単位でテストと実装を繰り返して開発を進めるため、従来の開発手法よりも開発期間が短くなります。また、修正・変更にも柔軟に対応できるため、「機敏な」「素早い」「活発」を表すアジャイルという言葉が使われているのです。

アジャイル開発では、ウォーターフォール開発のように仕様や要件を細かく決めず、大枠だけを決めて開発を始めます。ウォーターホール開発と違い最初から修正があることを前提で開発を進めるため、リリース計画も非常に流動的になるのが特徴です。大まかなリリース計画を立てたら、実装したい機能ごとにインテレーションと呼ばれる企画からテストまでの工程を機能単位で繰り返す作業を行います。このインテレーションの期間は1~2週間が一般的となっています。それぞれの機能ごとに分けて開発を進め、機能が完成するたびにリリースを行う仕組みです。

メリット

アジャイル開発は機能単位などの小単位で開発していくので、開発途中やリリース後に変更や修正が発生しても、少ない工程で短期間に作業を終えることできるため、その分コストも抑えられることがメリットとして挙げられます。また、小単位ごとにその都度リリースを行うことで、実際にユーザーが使用した際の評価や意見を取り入れて柔軟かつ素早くシステムに反映させることができることがメリットだと言えます。

デメリット

企画段階で綿密に仕様を決めるわけではない、スケジュールや進捗状況やコスト管理の把握がしづらくなります。また、明確な仕様を決めていないので、修正や変更が発生しやすく、当初の計画から方向性が大きくずれてしまう可能性もあり得ます。しかし、現代ではWebサービスやアプリにおいて仕様の変更が発生しやすいので、時代にあった開発手法と言えます。

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スパイラル開発

スパイラル型開発とは、アジャイル型開発と同様に作業を反復してシステム開発の品質を上げていく手法です。アジャイル型開発と似ていますが、スパイラル型は「品質がまだ保証されていない」段階でクライアントへ披露するという違いがあります。各工程が終わるごとに、クライアントの評価や声を聞いて、それをシステム開発に反映させて、クオリティを高めていくと言う流れで進めていきます。

メリット

スパイラル型開発は、開発工程を繰り返しながらアップデートしていくので、クライアントの要望やその時期の流行をシステムに反映させて、クオリティ向上をできるのが最大のメリットと言えます。また、クライアントの声を反映させながら、修正を加えていくため、満足度の高いシステムを提供できるのもメリットです。

デメリット

アジャイル開発と同じくスケジュールや進捗状況やコスト管理の把握がしづらいので修正が発生しやすいです。また、修正が発生した際、都度システム開発をしなければならないため、修正反映までに時間とコストがかさんでしまうのが、デメリットです。

プロトタイピング開発

プロトタイピング型開発とは、開発の早い段階で試作品(プロトタイプ)を完成させ、クライアントにチェックしてもらい、それをもとに詳細な仕様を決めて試作品に反映させていく開発手法のことです。システム開発の経験が少ないクライアントの場合、イメージしているシステムがあっても、具体的な案が思いつかなかったり、それが実現可能なのかがわからなかったりするケースもあります。試作品があることで漠然としたイメージを、言語化させることができ、追加したい仕様や本当に求めていた完成ビジュアルを、クライアントから提案しやすくするのが特徴です。

メリット

プロトタイピング型開発は、試作品に修正を加えて完成に近づける手法のため、非常に柔軟性が高いことがメリットです。また、システムの稼働イメージが具体的でないクライアントに対しても、試作品を見せることにより具体的なイメージを共有しやすくなるのもメリットと言えます。

デメリット

デメリットは、試作を共有した際に詳細な仕様を決めていくのでその時に要望が増えることが多く、当初のスケジュールとズレてしまう可能性があ流のがデメリットです。また、試作品をつくるのに時間や費用がかかるというデメリットも抱えており、そのため大規模なシステム開発には向いていません。

まとめ

今回解説したウォーターフォール開発、アジャイル開発、スパイラル開発、プロトタイピング開発は、それぞれ特徴に違いがあり、開発するシステムによって向き不向きがあることがわかりました。エンジニアとして転職を目指す場合は、その企業がどの開発手法を基本的に採用しているかを、事前に確認しておくほうがよいでしょう。

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