IT業界は日々変化していますが、そんな中注目を集めているのが人工知能や機械学習です。そしてそれらを開発するのに使われるのがPythonと言う言語です。
エンジニアを目指している方やプログラミングに触れたことのある方なら、Pythonというプログラミング言語を聞いたことがあるのではないでしょうか?
しかし、具体的にPythonはでどのようなことができるのか知らない方も多いと思います。
そこで今回はPythonでできることや使用例、学習法などを解説していきます。
目次
Pythonとは
Pythonは1991年にオランダ人のプログラマーによって開発され、オープンソースで運営されているプログラミング言語です。
また、2021年の学びたいプログラミング言語でダントツの1位になった人気言語で求人数も近年増加傾向にあります。
Pythonの主な特徴としては以下が挙げられます。
- 少ないコード量で簡潔にプログラムを書ける
- 専門的なライブラリが豊富にある
そもそもPythonは、コードを書きやすく読みやすくするために設計されたプログラミン言語のため、だれが書いても同じようなコードになるようになっています。
Pythonのプログラミングが簡単な理由の一つにオフサイドルール初稿というコードの書き方の規則があります。オフサイドルール初稿とは行の先頭を一マス下げるすることで、文の塊を指定する規則です。
実務において、一人で開発するよりもチームで一つのものを開発することの方が多いので、ほかの人が書いたコードが読みやすくなるということはとてもメリットになります。
また、Pythonはライブラリが豊富にあります。ライブラリとは開発に役立つプログラムをまとめたもので、こうした既存のライブラリを活用することで、自分の作りたいプログラムを効率的に作成することができます。
Pythonでできること6選
Pythonは元々は限定的な処理しかおこなえない言語でした。しかし現在はシステムやアプリを開発など幅広く活用されており汎用的な言語となっています。
具体的には、次のような開発がPythonを使っておこなえます。
AI(機械学習・深層学習)
Pythonが注目を集めている理由にもなっているのが、人工知能や機械学習の開発です。PythonがAI開発で利用される理由はSciPy、NumPyといった科学技術や統計用のフレームワークが豊富に揃っており、またTensorFlowやPyTorch、Chainerなどのディープラーニング用の有名ライブラリも複数存在するからです。これらを利用することで機械学習などが直感的に扱えるようになります。そしてご紹介したライブラリの中のTensorFlow、PyTorchがそれぞれGoogle、Facebookと言う有名なIT企業によって開発されていることから、Pythonが注目されているのがよくわかります。
Webサイト作成
PythonでWebサイトの作成も可能です。また、PythonにはRubyでいうところのruby on railsのようなWebフレームワークが用意されています。Pythonには複数Webフレームワークが用意されていますが、
Webフレームワークの中でもDjango(ジャンゴ)は特に有名で、フロントエンド部分からデータベース接続の部分までWeb開発において必要なものが全て揃ったパッケージになっています。
ゲーム制作
Pythonは2Dのレトロゲームや3Dのゲームの開発も出来ます。
Pythonにはゲーム開発用ライブラリであるPygameや、2Dゲーム開発用フレームワークのCocos2dなどのゲーム開発用のライブラリやフレームワークが複数存在します。
近年ではゲーム開発においてUnityなどが利用されており、導入企業は多くないと言えるでしょう。ですがゲーム開発ライブラリのPygameは情報も多く、簡単なゲームであれば、少ないのコード量で書けてしまうこともあり、依然として人気があります。そしてゲーム開発フレームワークのCocos2dはPythonだけでなくゲーム開発で利用されるC++やJava、JavaScriptなどの言語でも扱えることから、こちらも人気の高いフレームワークになっています。
ブロックチェーン開発
Pythonはこのブロックチェーンのようなフィンテック業界の基幹技術にも用いられています。ブロックチェーンとは簡単に言うと取引の記録のまとまりのようなものです。
ブロックチェーン開発においてPythonが利用される理由としては、ハッシュ関数を備えているhashibというライブラリがある点、HTTPリクエストを操作できる点、豊富な数値計算ライブラリが存在する点が挙げられます。
Web上の情報収集ツール
Pysonはクローリング(URLのリストを元にHTML情報をプログラムで取得してくること)やスクレイピング(取得したHTMLから任意の情報を抜き出すこと)という技術を用いて、例えばGoogleであるキーワードで検索したときにどのようなサイトが上位表示されるのかを自動で定期的に調べてスプレッドなどにまとめるなどが出来ます。
データ処理
Pythonは数値計算能力を得意としている言語なので、データベース内に保存している大量のデータを内部で計算して読みやすいように表にまとめたり、エクセルのデータを開かずに指定のデータのみ抽出して別アプリにコピーしたりする柔軟なデータ処理が可能です。このようにPythonで動作しているのはデータ処理、分析、解析用のライブラリが充実していることが理由として挙げられます。
Pythonで作られたサービス

Pythonを使用してできることがわかりましたが、実際どんなサービスで利用されているのか見ていきましょう。
有名なもので言うと以下のサービスが挙げられます。
- Pepper(ソフトバンクロボティクスが開発したヒト型ロボット)
- Youtube(世界最大の動画視聴プラットフォーム)
- Dropbox(オンラインストレージサービス)
- Reddit(世界最大規模の掲示板サイト)
- Instagram(写真共有型SNS)
このように、Pythonは多くの有名サービスで利用されていることがわかります。
初心者におすすめPython学習サイト
Pythonは機械学習やデータ分析などのイメージがあり難しそうに感じられるかもしれませんが、最初にも解説した通り短いコード量で簡単に書けることから実は初心者でも学習しやすい言語と言えます。
Pythonを学習する方法としては書籍やオンライン学習サイトやスクールなどが挙げられますが、この中でも初心者には特にオンライン学習サイトで学習するのをおすすめします。
基本的に学習サイトは初心者向けに作られており、さらに言語の基本的な部分は無料で学習できるようになっています。なのでまず無料版を試して、その後自分に合っていると感じたら応用編などが学習できる有料版に切り替えるという流れがいいでしょう。
Pythonを学ぶことができる学習サイトには以下のようなサイトがあります。
関連記事: 【ITエンジニアを独学で目指す方必読】おすすめプログラミング学習サイト5選
Progate
Progateはオンライン学習サイトとして最も有名なサイトです。無料版と有料版が用意されており、無料で基礎を学習した後に有料版に切り替えるのがいいでしょう。ご紹介する学習サイトの中で一番難易度は低いのでまずこちらから学習を始めるのがおすすめです。
ドットインストール
ドットインストールは、全てが動画教材になっています。Progateと同じく無料版と有料版に分かれています。1つの動画が3分くらいのなので継続して学習しやすくなっています。
PyQ(パイキュー)
PyQはPython学習の専門のサイトです。有料版のみになりますが専門サイトだけあってかなりの量のサンプルと課題を試すことができます。このサイトのみでWebアプリ開発からスクレイピング、機械学習など主要なPythonの機能を全て学習できます。Pythonエンジニアを目指す方にとっては一番おすすめなサイトになります。
Aidemy(アイデミー)
現役のエンジニアや企業向けに、機械学習に特化した講義を公開しています。もし機械学習を学習したい方にはおすすめのサイトです。
まとめ
Pythonは、AI開発、ブロックチェーン開発、データ分析、Web開発など幅広い分野で利用できる汎用性の高い言語です。そしてこれからAIやIoTが発達することが予想されるため、Pythonの需要は増加していくとでしょう。またPythonを習得しておくことで今後のキャリアも広がるでしょう。初心者の方はこれを機にオンライン学習サイトでなどで一度Pythonに触れてみてはいかがでしょうか。
転職・就職にご興味がある方は、当サイトを運営しているMotoyuiエージェントまでご相談をしてみてはいかがでしょうか?
人材業界で経験豊富なキャリアアドバイザーが、面接の対策や転職後のキャリア設計まで一つ一つサポートしますので、転職は初めてという方でもご心配には及びません。
登録やご相談は無料ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。